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明治・大正・昭和・平成と立ち続ける、住宅を改装したレトロな”車屋美術館”とハイカラな”小川家住宅”

Posted by これトチ! : 2012年8月13日


みなさんこんにちは、これトチ!です。

今日はJR宇都宮線間々田駅西口から徒歩5分、国道4号線沿いにある、ちょっと珍しい美術館をご案内いたします。

ここ「小山市立 車屋美術館」は平成19年に国の登録有形文化財となった「小川家住宅」の米蔵を改装し、平成21年4月に開館しました。

写真右側の建物が米蔵を改装した美術館(美術展示室)です。
左側の蔵は資料室(小川家展示コーナー)になっています。

この時は「土門拳が撮った昭和 こどもたち展」を開催していました。

ここ車屋美術館では、年に5回、小山にゆかりのある又は質の高い作品(お客様に見ていただきたい作品)の展示を行っています。「土門拳さん」は山形県出身ですが、土門さん晩年の頃のお弟子さんに小山市在住の方がおり、そのつながりで今回の展示になったそうです。(「土門拳が撮った昭和 こどもたち展」は9月2日までの展示です)

この建物の中で企画展を開催しています。米蔵だったとは… たくさんのお米が貯蔵されていたのですね。

写真左側が資料室(肥料蔵・小川家展示コーナー)です。資料室には、長年、小川家で使用されていた小民具が並べられ、その中央には企画展の続きの作品も並んでいました。

資料室(肥料蔵・小川家展示コーナー)に入ってみました。
土蔵造り2階一部平屋建、大正2年建築。倉庫ながら当時としては珍しい洋風小屋組みを用いているそうです。

様々(農作業や祭りに関する)な小民具が並んでいました。

今でも使える状態です。すごい!ですね。蒸し器や釜、臼・杵等どれもこれも大きく、ここ小川家に多くの方が係わっていたことがうかがい知れます。

資料室(小川家展示コーナー)の建物外側は綺麗に改装されましたが、中は昔のままだそうです。このレトロな雰囲気を好む作家さんも多く、この蔵での作品展示に人気があるそうです。

続いて、同じ敷地内にある平成19年に登録有形文化財となった「小川家住宅」の主屋へ行ってみます。
国の登録有形文化財に登録されたのは、主屋・米蔵・肥料蔵・土蔵・表門の5棟です。

主屋は木造2階一部平屋建、明治45年建築。外部は純和風の造りです(近代和風建築というそうです)が、畳の部屋が多い中、しっくいを上手にあしらった、とてもおしゃれな洋風の部屋があります。写真撮影禁止でした。ぜひ、実物をご覧ください!感動します!

小山市の中央を南下し、利根川に合して東京湾に注ぎ込む「思川」は、古くから文物の交流を仲介する重要な交通路になっています。とくに、戦国時代末、徳川家康が会津討伐の軍勢や武器の陸揚げ地として以降、日光東照宮の造営の資材運搬をはじめ、江戸・小山間の物資輸送に重要な役割を果たしていたそうです。その拠点は河岸と呼ばれ、小川家も「乙女河岸」において問屋を営んでいたそうですが、物資輸送の中心が水路から陸路へと移った明治時代末期、乙女河岸から現在の地に移り、肥料問屋として開店していたそうです。

主屋です。

小川家住宅は、明治23年発行の銅版画集『大日本博覧図 栃木県之部』に、「肥料問屋 栃木縣下都賀郡間々田村 大字 乙女車屋 小川善平」として思川沿いの広大な敷地に、大規模な店舗や多くの多くの土蔵・離れなどが描かれています。その後、日光街道沿いに移転し、中央に表門、北に土蔵、正面に主屋、南東に2棟の倉庫、南に店舗を配した「小川商店」(屋号は車屋)が大正元年に開店しています。現在、店舗は取り壊されてしまいましたが、表門以外は棟札や墨書が残されており、建設年代を確認することができます。屋根裏に「天長地久 棟札 當主 小川善平 棟梁 平澤代四郎 上棟執行 明治四拾五年一月拾一日午前拾一時」と記された棟札が残されているそうです。

素材にこだわった造りで、室内には昔の写真もあり、とても勉強になります。

お庭も素敵です。

屋根瓦には、屋号のマークが入っており、当時の繁栄ぶりが分かります。

主屋を出て土蔵と表門へ行ってみます。

国登録有形文化財の一つ、土蔵

土蔵造二階建、明治27年建築(44年移築)。小屋梁に残る墨書から、乙女河岸時代の遺構である可能性が高いそうです。また棟札の記述により、明治44年に現在の場所に移築されたと考えられます。<./span>

国登録有形文化財の一つ、表門

妻壁に洋風装飾をあしらっており、和洋折衷の門になっています。

以上が明治・大正・昭和・平成と立ち続ける住宅を改装した レトロな車屋美術館とハイカラな小川家住宅 の紹介です。
皆さん、ぜひ一度、いえ、毎回の企画展に足をお運びください。

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《施設情報》

「小山市立 車屋美術館」

住  所:小山市乙女3-10-34
TEL     : 0285-41-0968
開館時間 :(小山市立車屋美術館)  9:00~17:00(入館時間は16:30まで)
(小川家住宅) 4月~9月  9:00~17:00
10月~3月 9:00~16:00
(ともに閉館30分前までの入館)
休館日  :毎週月曜日(祝日の場合は除く)
毎月第4金曜日(祝日の場合は除く)
休日の翌日(土・日・祝日にあたる場合は除く)
年末年始(12月29日~1月3日)
※その他、特別整理期間等あり

観覧料  :(小山市立車屋美術館) 展示内容により異なります(中学生以下無料)
(小川家住宅) 大人100円、大学生・高校生50円、中学生以下無料

駐車場  :あり

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《推薦者情報》

小山市立 車屋美術館と小川家住宅を推薦していただいたのは、株式会社花のギフト社の益子博美さんです。

《益子さんからの推薦コメント》

庭木も美しく、春夏秋冬でそれぞれの感動を味わうことができる「美術館&資料館」です。昔を懐かしく
思い出したり、知らなかった昔に出逢えたり…
タイムスリップ出来る不思議な空間で、のんびりとアートを楽しむ。そんな時間を過ごすのもたまには
良いのでは♪
主屋のご主人の書斎だったという洋室は必見です!
私お薦めの車屋美術館、ぜひお越しください。

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《取材情報》

取材日:2012年7月20日(金)

取材者:益子・生方・黒﨑・松﨑

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