これトチ!

来てみたら住みたくなった栃木県! 魅力いっぱい 栃木県のおすすめ情報blogこれがトチギだ!(これトチ!)

  • ごあいさつ

    公益社団法人 栃木県経済同友会が自信を持ってお薦めする、栃木の情報blog「これトチ!」です。

    このblogに掲載されている情報は、全て経済同友会の会員と、同友会会員企業に勤務されている社員の皆さんから推薦いただいたところをピックアップして、地域振興委員会のメンバーが実際に訪問し、見て・味わって・体験し・確認した本物の情報です。
    私達が絶対の自信を持ってお届けする、栃木県の生情報ですので安心してご利用下さい。

  • 2024年5月
     12345
    6789101112
    13141516171819
    20212223242526
    2728293031  

Posts Tagged ‘大田原市’

八溝七福神めぐりの真ん中、”霊牛山威徳院極楽寺”

Posted by これトチ! : 2013年12月26日

みなさんこんにちは、これトチ!です。

湯津上といえば、八溝山の麓にある自然の豊かな地域。
その旧湯津上村を含めた那珂川流域は、古墳等歴史的遺産を持つ地域であることをご存知でしょうか。
本年最後にご紹介するのは、その自然と歴史の地域である、八溝地区にある七寺院で行われている “八溝七福神めぐり”です。

①DSC_3240訂正

本日は、“八溝七福神めぐり”の真ん中に位置する、霊牛山威徳院極楽寺の43代目住職である青龍寺 弘範 様 に話をお伺いしました。

福をもたらすとして古くから日本で信仰されている“七福神”。
毘沙門天、布袋尊、恵比寿神、寿老尊、大黒天、弁財天、福禄寿の七柱の神のことで、中国の仏教・道教やインドのヒンドゥー教に日本土着の信仰が混ざった神仏集合の民間信仰で、日本特有のものだそうです。
仏教経典の“七難即減、七福即生”、七福神を参拝すると七つの災難が除かれ、七つの幸福を授かるという説に基づいているということで、簡単に言うと、七柱のそれぞれの社をお参りし、幸運を授けていただこうというのが、七福神めぐり。

この八溝地区で、“八溝七福神めぐり”が始められたのは、昭和60年頃。
国道294号線沿いの広域にわたる七寺院で祀られていたのが、偶然七福神であったことから、「八溝地区を多くの人に知ってほしい」と願った先代住職たちにより、宗派を超えて始められたそうです。

“八溝七福神”の七福神が祀られているのは、次の七寺院です。

①毘沙門天(武道成就、降魔厄除、家内安全、夫婦和合の神様)を祀る「三光寺」
…那須町芦野
②布袋尊(千客万来、家運隆盛、家庭円満、商売繁盛の神様)を祀る「不動院」
…大田原市久野又
③恵比寿尊(商売繁盛、除災招福、五穀豊穣、大魚守護の神様)を祀る「明王寺」
…大田原市向町
④寿老尊(幸福長寿、家庭円満、延命長寿、福徳智慧の神様)を祀る「威徳院」
…大田原市湯津上
⑤大黒天(五穀豊穣、子孫愛育、出世開運、商売繁盛の神様)を祀る「光丸山」
…大田原市佐良土
⑥弁財天(恋愛成就、学徳成就、諸芸上達、福徳施与の神様)を祀る「光照寺」
…那珂川町小川
⑦福禄寿(財運招福、延命長寿、立身出世、招徳人望の神様)を祀る「乾徳寺」
…那珂川町

②DSCN3905

三光寺から乾徳寺までの距離は約37㎞。
寺院間の距離は次の通りです。
三光寺~12.0km~不動院~5.4km~明王寺~5.3km~威徳院~4.8km~光丸山~4.1km~光照寺~5.0km~乾徳寺
“寿老尊”が祀られている“霊牛山威徳院極楽寺”は、札所のまん中に位置しています。

また、三光寺と不動院の中間に、“道の駅東山道伊王野”があるので、是非とも石臼で挽いた地粉を使った手打ち蕎麦や自然豊かな八溝地区で栽培された採りたての野菜を楽しんでいただきたいです。
(「道の駅東山道伊王野」は、平成25年10月17日のこれトチ!でご紹介していますので、こちらも是非ご覧ください)

③DSCN3914

各寺院を管理する寺務所では、八溝七福神色紙(1枚500円)が販売されていいます。
御朱印(各寺院200円)が全部集まると、最後のお寺で御朱印をいただく時に、一言頂戴できるそうです。(※混雑時以外となっています)
色紙が入った袋の裏側は、各寺院の地図や電話番号等が書かれているので、寺院をめぐる際の参考になります。

●祈祷堂

④DSCN3923

祈祷堂には、七福神寿老尊、不動明王、威徳院天神が祀られています。

⑤DSCN3959

⑥DSCN3955

健康、長寿、幸福の神様“寿老尊”。長寿の象徴である玄鹿を従えています。
姿が似ていると言われる寿老尊と福禄寿。頭巾を被っているのが寿老尊、被っていないのが福禄寿というのが一般的なのだそうです。「ただし、特徴が逆の場合もありますし、同一神との説もあります」とのこと。知れば知るほど奥が深い!
“霊牛山威徳院極楽寺”についてもお話を伺いましたので、ご紹介させていただきます。

●本堂

⑦DSCN3952

寿老尊が祀られている、霊牛山威徳院極楽寺は、明治4年に火災に逢い、建造物、什宝、古記録類等がことごとく焼失してしまったそうですが、翌年の明治5年10月に建築落成されました。
その後、廃寺となっていた正法寺が合併となり、村の皆さんが大切に祀っていた正法寺のご本尊である聖観音菩薩を威徳院へ移されたとのこと。
現在は、天神宮、富士見権現も管理しており、二社一寺の形態となっています。

⑧-1DSCN3933

⑧-2DSCN3937

平成22年8月には、火災時に焼失してしまった大威徳明王像(作:朝倉二美仏師)が復活。
大きな仏像のため、牛の頭部と後部は取り付け、持ち物、火焔光背から牛の胴までは一本の木から彫りだしているそうです。
ご覧の通り、大きな水牛に六本の足でまたがっており、胸前の二本の手は、中指を立てて手を組んでいます。
姿からも想像できますが、戦勝を祈る仏像として信仰されてきました。
また、水牛は昔から農業で使われていたので、豊作を祈る対象でもあったとのことです。

●天満宮(天神宮)

⑨DSCN3971

昔は、毎年2月25日に祭礼を行い、草相撲が奉納され、子供たちが文字の上達を祈ったという天神宮。現在は、建国記念日に祭礼を行い、受験祈願や厄除祈願の菓子撒き等が行われています。

●富士権現

⑩DSCN3975

湯津上富士山の碑の隣にある、富士権現。平成15年に参道、平成20年に富士権現社が整備されました。富士権現は、三十三回忌をむかえた地域の祖霊がここに宿り、各家庭や地域を守護すると言われています。

⑪DSCN3978

湯津上富士山は、湯津上で一番高い山です。地名が富士山。
この日はあいにく曇っていましたが、晴れていると、自然豊かな湯津上の本当に素晴らしい景色を見ることができるそうです。

⑫DSCN3962

今回の取材に対応いただいた、霊牛山威徳院極楽寺 住職(43代目) 青龍寺 弘範 様です。

「湯津上は、自然豊かな八溝山の麓にあります。日本三古碑の一つである笠石神社の那須国造碑(国宝)をはじめ、多くの古墳があります。道中には温泉もありますので、温泉でゆっくりくつろいだり、八溝の自然、名所・旧跡などを楽しんだりしながら、八溝七福神をお参りください」
とお話しいただいたご住職。
霊牛山威徳院極楽寺は、那須三十三所観音霊場の第22番札所でもあり、三十三ヵ所を順にめぐると約350kmのもの距離になるそうです。

2013年も残りわずか。除夜の鐘で煩悩を払った後は、幸せを願って“七福神めぐり”をしてみてはいかがでしょうか。

本年もこれトチ!をご愛読いただきまして誠にありがとうございました。
来年も、より一層のご支援を賜りますよう、これトチ!一同心よりお願い申し上げます。
皆様どうぞ良いお年をお迎えください。

=============================================================================================================================

≪お寺情報≫

「霊牛山威徳院極楽寺」
住所:大田原市湯津上1350
TEL:0287-98-2100
開門・閉門時間:無し(年間を通して開門しています)
その他:法要等でご対応できない場合もございます。
※“八溝七福神めぐり”については、各寺院によって開門時間等が異なりますのでご注意願います。詳細につきましては、各寺院にお問合せ願います。

=============================================================================================================================

≪推薦者情報≫

「八溝七福神めぐり」を推薦していただいたのは、株式会社カンセキの長谷川静夫さんです。

≪長谷川さんからの推薦コメント≫

推薦者長谷川様写真普段、神仏に興味の無い方でも、その静寂さと荘厳さに圧倒されます。
是非、八溝の地で煩悩を払ってください。

=============================================================================================================================

≪取材情報≫

取材日   2013年3月1日(金)
取材者   長谷川・黒﨑・松﨑

Posted in 見る | タグ: , , , | Leave a Comment »