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創業明治5年 国登録有形文化財の建物の中 現役最高齢!の南部杜氏が仕込む日本酒蔵元「西堀酒造」

Posted by これトチ! : 2013年11月7日

みなさんこんにちは、これトチ!です。

今日は小山市中央町にある、西堀酒造さんにお邪魔します。

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栃木県には35件ほどの蔵元があり、日本酒造りが盛んな県なんですよ。その中、小山市には4件の蔵元がありますが、今日は西堀酒造さんをご紹介いたします。

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何故なら今日は、年に数回(だいたい4回)行われる「蔵開き」にお邪魔したからです!
写真がその風景です。ねっ、賑やかでしょう!
蔵開きの日には、搾りたてのお酒を青空の元でいただけます!
ごめんなさい、今日はお酒をいただきながら取材させていただきますm(__)m

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今日は西堀酒造さんで作られているお酒を気軽に少量、購入することが出来、味比べが楽しめます。地元の惣菜屋さんやお肉屋さんパン屋さん等多く方々が出店されていて購入できます。

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美味しいお酒と美味しい食事をいただきながら、ミニコンサートや相撲甚句、杜氏さんの仕込み歌等々楽しめたり、利き酒クイズやビンゴゲーム、輪投げ等もあり、お子さんとご一緒のご家族でも楽しめるイベントになっています。デザートの販売しており、地元の方々だけでなく、遠くは東京からお見えになる方もいらっしゃいます。

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西堀酒造さん今日のおススメはこの時期しか飲めない「ひやおろし」です。初春は「初搾り」…等々、その時にしか飲めないお酒の紹介をこの「蔵開き」の日にしてくれます。
日本酒ファンにはたまらないイベントですね。

他に西堀酒造さんオリジナルの日本酒カクテルもあり、女性も楽しめます!

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さて、西堀酒造さんですが、創業は明治5年 西堀三左衛門氏が滋賀県蒲生郡朝日野村(現、東近江氏)からこの地に来て酒蔵を構えた事から始まりました。代々本宅を近江に置いて家業を受け継ぎ今日に至っています。滋賀県のご近所の方と普通に付き合いされているとの事です。
近江商人が酒蔵を営む際に必ずしも蔵に主が常駐しているとは限らず、番頭が酒蔵の経営を切り盛りする事も多かったようです。しかし先代から番頭制度ではダメだという事になり両親を滋賀県に残し滋賀県から栃木県に移住。現在は5代目当主西堀和男氏です。5代目当主は栃木で生まれますが、滋賀県で生活されている祖父母が高齢ということから再び滋賀と栃木を行ったり来たりの生活となり、和男氏は小学校の5年生から高校卒業まで滋賀県の実家で生活され、大学は京都だったそうです。
大学卒業後修行の為他社に就職し、昭和60年、小山へ戻られたそうです。

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勉強熱心な5代目、ブランドエルメスの成功物語を読み、ブランド力の大切さを痛感し、以降、ご自身の作るお酒にブランド力をつけたいと日々奮闘されています。
「北海道のチョコレートのような売り方したいなあ…」と、夢を熱く語るお姿が印象的でした。

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西堀酒造さんでは 代表ブランド「若盛(わかざかり)」「門外不出(もんがいふしゅつ)」の他、焼酎等様々なお酒約60銘柄を作っています。

創業当初のブランド名は違っていたそうです。昭和31年に蔵が法人成りをされた際、「飲んでいただく方が若々しく盛るように」という願いから、現在の代表ブランド、若盛(わかざかり)という名前に変更されたそうです。
そして平成5年に「門外不出」という酒が誕生。地産地消を意識し、地元の方に飲んでいただく酒を造ろう、という考えから栃木県内での販売をメインにした酒「門外不出」が作られます。「門外不出」ブランドは全てが純米の酒です。酒造りに用いる米は地元の五百万石の山田錦と、そして滋賀県から美山錦、短稈渡船、日本晴という米を使用しそれぞれの良さを引き出したお酒になっています。

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栃木県小山市の日光連山より湧き出す天然水に惚れ込み、この地に酒蔵を作った西堀酒造さん、今現在もお米だけでなくお水にもこだわっています。

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地元で採れたお米の収穫の様子が分かるように写真等の展示も積極的に行い、作り手の気持ちが伝わってきました。ご主人に案内していただいた蔵の中にはタンクいっぱいにお酒がしこまれていました!すごい!

「蔵開き」の期間中は蔵の中の見学もできます。
日光街道(旧国道4号線)沿いに位置する約3,500坪の敷地内にある蔵の多くは、創業以前からこの地で、道行く徳川幕府の行列を眺めていたようです。江戸時代から建つという建物があるのです。遙か昔から現代までの長い歴史を感じることができます。

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また、西堀酒造さんには4つの国登録有形文化財があります。
その一つが大正時代に作られた「長屋門」とても重厚な雰囲気があります。「煙突」もその一つ。やはり大正時代に作られたが、野木町にある下野煉化製造株式会社(明治21年創業)の赤煉瓦をしていると言われており、写真に見える亀裂は関東大震災(大正12年)の影響によるものだそうです。その後、上部を積み直したり、外側から補強したりして、現在の姿を保っています。

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もう一つの文化財が「仕込蔵」現在は一部の蔵を改装し、アンテナショップとしてお客様に真心がこもったお酒を販売しています。お客様との接点を持つことで、伝統を継承しながらも常に新しい流れを取り入れて皆様に満足していただけるよう心がけ、若盛独特の個性を創り上げていきたいとおっしゃっていました。

それから、今まで30年間越後杜氏さんに仕込みをしてもらっていたが、平成12年から継枝邑一氏という南部杜氏に替えられたというお話を伺いました。

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継枝邑一杜氏は現役最高齢の杜氏で大正16年生まれで現在86歳。昭和21年に酒蔵の世界に入り杜氏歴は52年。こちらの本「最高齢プロフェッショナルの教え」にも取り上げられたほどの方です。
「継枝さんは素晴らしい。謙虚で人の話をしっかり聞き、その土地のことを調べ、より良いものを作られる。
それに、何てったって気持ちが若い!そうですよね、米30キロを担いでスクワットするんですからね。」

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また、全国鑑評会3年連続金賞受賞の経歴や平成24年南部杜氏自醸清酒鑑評会 優等賞上位優等推賞 日本酒造組合中央会会長賞を受賞されたりしています。24年12月末に継枝杜氏が残念ながら突然急逝されましたが、熟練杜氏の教えを守り、25年5月の南部鑑評会にも優秀賞をいただきました。

「私の相手は(お酒)生き物。子供と一緒。みな個性があり、それぞれ違う。国酒日本酒というのれんにおぼれず、これからも良いお酒を作り続けていきたい」と最後にお話しいただきました。
ぜひ皆さん、西堀酒造さんへ足を運んでみてください!

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《店舗情報》

西堀酒造株式会社
住所  小山市大字栗宮1452番地
電話  0285-45-0035
店舗営業時間 10:00~18:00
店舗休業日  月曜日(祝日の場合は翌日休み)
酒蔵見学も可。要予約にてご案内いたします。
HP  http://wakazakari.kir.jp/

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《推薦者情報》
西堀酒造さんをご紹介してくれたのは、株式会社花のギフト社の益子ひろみさんです。

《益子さんの推薦コメント》

推薦者益子様写真080226-024980ご近所なこともあり、蔵開きには毎回参加しております。
出来たばかりの日本酒を試飲出来たり、季節によっての違いを感じられたり、
とても楽しい時間を過ごしているので、日本酒が苦手な方もお楽しみいただけます。
江戸時代から残っている建物や重要文化財にもなっている煙突は必見です!
アンテナショップはいつでも、色々なお酒を買えるので、ぜひ訪ねてみてください。

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《取材情報》
取材日 2013年10月6日
取材者 益子

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