千年の古城跡の歴史～”唐澤山城跡”

みなさんこんにちは、これトチ！です。

今回ご紹介するのは、先日（平成２６年３月１８日付官報で告示）、国指定史跡となった佐野市の「唐澤山城跡」です。

唐澤山城跡は標高２４２ｍの唐澤山を本丸とする山城跡で入口には、唐澤山県立自然公園と唐澤城の石碑が建っています。

「むかで退治」や平将門を滅ぼしたことで知られる藤原秀郷の居城跡です。
丸太の看板に歴史の重みを感じます。
※写真の看板は取材日（平成２６年１月３０日）のものです。
現在は、国指定史跡となったことに伴い、新しい看板（唐澤山城跡）を制作中です。

全体で１９４ｈａという広大な面積があって山頂から山麓まで様々な城郭遺構があります。

築城の時、厳島大明神に祈願して井戸を掘ると水がこんこんと湧き出たという言い伝えが残されているそうです。水が枯れない井戸だけにとってもイード。ところで井戸のある場所の緯度は北緯何度かな？

大正１５年の皇太子殿下（昭和天皇）のご成婚を記念して寄進されたという案内札のある神橋です。この神橋を渡る時は、どんな心境でしょうか？

山頂の本丸跡に建てられた唐澤山神社に向かう参道には神社に奉納された旗がたくさん立っています。旗があまり多いとはた迷惑でしょうか？

唐澤山神社は芸能人の信仰も篤く、舟木一夫や由紀さおりの名前もありました。

標高２４２ｍの唐澤山山頂からは、関東平野を一望出来ます。

唐澤山神社佐野正行宮司にご案内いただいて、唐澤山神社に向かいます。

「当神社は御祭神秀郷公により平安時代中頃に築城された本丸跡に建てられております。」という案内の看板の文章から長い長い歴史を感じます。

社務所のお札の授与所です。ＮＨＫの「鶴瓶の家族に乾杯」で唐澤山神社を訪れた俳優の唐沢寿明さんが求めた勝ち守が人気だそうです。

唐澤山神社本殿です。幕の家紋は唐澤山城の城主として、更に明治からは唐澤山神社宮司を務めてきた佐野家の家紋である三つ巴です。

佐野宮司を中心に取材者一同、神妙な面持ちで写真に収まりました。

巨岩を用いた石垣が今も残され、堅固な山城の面影を今に伝えています。

唐澤山神社は社殿を本丸の石垣に取り囲まれる形で建っているのです。

高さ８ｍの本丸石垣は関東で数少ない織豊期の高石垣で、山腹の曲輪や山麓の土塁を伴う屋敷跡も良好な状態で、中世城館の変遷を知る重要な城跡として、文化審議会より文部科学大臣に国指定史跡として答申されたのです。

佐野宮司のご案内で唐澤山神社を出て唐澤山城跡の二の丸や三の丸、武者詰の跡などを見て回りました。

二の丸には神楽殿が建てられていました。

弓道場となっている場所は、かつての長門丸、別名お花畑でした。

お花畑と金の丸の案内板には、お花畑は城で使う薬草を作ったことからお花畑、金の丸は宝蔵があったから金の丸と呼ばれたと書いてあり当時がしのばれます。

佐野宮司に古戦場の跡も案内していただきました。戦国時代に上杉謙信が１０回以上も攻め込できたそうです。謙信だけに献身的に戦ったのでしょうか？

斜面に上杉勢が盛んに矢を射てきたそうです。こちらはわざと弱く射て届かないと見せ相手に矢を無駄使いさせる作戦だったそうです。矢だけにやーね！！

城門は枡形に作られていたそうです。今は石垣だけが残っています。

案内板は文字がかすれていました。国指定史跡になったので書き換える予定だそうです。

戦前、大勢の芸者さんが出入りしていた唐澤山荘。今も秋に名物の松茸料理を予約で提供しています。お客は松茸料理が出来るのを待つたけ？

佐野家４７代目となる佐野宮司は、名門の当主らしい威厳と気品を備えられたお人柄でした。大変お世話になりました。

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《唐澤山城跡　情報》

唐澤山神社
住所　佐野市富士町１４０９
電話　０２８３－２４－３２１１（代表）

唐澤山城の築城、改築の歴史
① 藤原秀郷（９２７年・９４０年）
② 佐野成俊（１２００年頃）築城
③ 佐野盛綱（１５２０年頃）築城？
④ 佐野房綱（１５９０年頃）完成
⑤ 佐野信吉（１６０７年）　廃城

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《推薦者情報》

「唐澤山城跡」をご推薦していただいたのは、ＮＨＫ宇都宮放送局の北出幸一さんです。

《北出さんからの推薦コメント》

唐澤山城跡は今回初めて訪ねました。千年の古城跡の歴史の重みに圧倒される思いで取材をしました。佐野市が行った調査で貴重な遺構の様子が次々に明らかになりました。私達はこの関東有数の山城の遺構を守り、そして次に世代に伝えてゆかなければならないと思います。これトチ！愛読者の皆様、唐澤山城跡を訪ねて、千年の歴史を感じてみては如何でしょうか。

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《取材情報》

取材日　２０１４年１月３０日（木）
取材者　北出、三好、村上、渡邉、黒﨑、松﨑